複数のパソコンを所有していると、RDPが必要になることがあります。
Windowsにも純正の通信プロトコルであるRDPリモートデスクトップ接続がありますが、これは遠隔操作される側のパソコンが「Windows10 Pro」などの上位のエディションである必要があります。
そこで利用したいのが、無料で利用できる「TeamViewer(チームビューアー)」や「Chrome リモートデスクトップ」です。
RDPとは
RDPとは、具体的にどんなものなのでしょうか。
RPPとは「Remote Desktop Protocol」の略称です。
仕事などで必要にならない方にとっては馴染みがないかもしれませんが、RDPとは手元にあるパソコンから、ネットワークで接続された他のパソコンのGUIやデスクトップ環境を操作することです。
「PC遠隔操作ソフト」あるいは「リモートコントロールソフト」と呼ばれることもあります。
つまり、RDPは「離れた場所にあるパソコンを、手元にある別のパソコンで操作する」ことです。
クライアントとなる操作する側のパソコンと、ホストである操作される側のパソコンを設定しておけば、ネットワークを介してどこからでもホスト側のパソコンを操作することができます。
TeamViewer(チームビューアー)
TeamViewer公式サイト
https://www.teamviewer.com/ja/
TeamViewerはWindowsや、Windows Phone、Mac OS、iOS、Linux、Androidなど幅広いOSで利用できるRDPです。
実績には定評があり、会員登録さえしていればパソコンのオンライン状況がわかるほか、ファイル共有なども可能なので、ビジネス用途に適しています。
数回のクリックで遠隔操作が可能になるなど操作が手軽で、操作されるパソコンと操作するパソコンの双方でTeamViewerを起動させておけば、外出先でも簡単に遠隔操作ができます。
また、ファイルの転送やスクリーンショット、チャットなどの機能も搭載されていて、通信は暗号化されているので傍受される可能性も低いと考えられます。
TeamViewerの主な特徴
・ログイン可能時間:早い
・設定の難易度:簡単
・インターネット経由のリモート接続:可能
・価格:個人使用のみ無料
TeamViewerの長所
・ショートカットキーが使用できる
・画面を最大化できる
・マウスの各ボタンを使用できる
・クリップボードの転送ができる
Chromeリモートデスクトップ
Chromeウェブストア/Chromeリモートデスクトップ
https://chrome.google.com/webstore/detail/chrome-remote-desktop/gbchcmhmhahfdphkhkmpfmihenigjmpp?hl=ja
Chromeリモートデスクトップは、ブラウザである「Google Chrome」と、Googleアカウントがあれば簡単に設定することができます。
指示に従ってインストールすれば、設定も完了し、リモート画質も比較的高画質です。
このため、高画質で操作が行いたい場合には最適のRDPといっていいでしょう。
Windows、mac OS、Linux、ChromebookそれぞれのChromeに対してホストとクライアントの両方に対応しているChromeリモートデスクトップが提供されています。
基本機能が充実している一方、付属機能はほとんどない、シンプルなRDPといえるでしょう。
Chromeリモートデスクトップの主な特徴
・ログイン可能時間:遅い
・設定の難易度:特に難解ではない
・インターネット経由のリモート接続:可能
・価格:無料
Chromeリモートデスクトップの長所
・リモートデスクトップからホスト側のパソコンのシャットダウンが可能
・動作が軽快
・簡単に設定できる
まとめ
ここまで、2つのRDPを紹介しましたが、パソコンの遠隔操作はインターネットを介して比較的手軽に行うことができます。
また、RDPはパソコンにとどまらず、スマートフォンなどのさまざまなモバイル端末からでも操作が可能です。
その反面、簡単にパソコンを遠隔操作する環境が構築できてしまうことから、情報漏洩などのリスクを十分に考慮して利用することが大切です。
ライター名 :杉田
プロフィール:小規模IT系企業の総務・経理を担当。最新のIT情勢から、これからの企業のあり方、インターネットと社会との関わりかたを俯瞰して見据える。