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化粧品と薬機法(旧:薬事法)の基本

1:取り扱う商品は本当に化粧品?

薬事法

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化粧品製造販売業許可申請

化粧品を製造し販売するには薬機法(旧:薬事法)第12条の既定により、「化粧品製造販売業許可」と「製造業許可」が必要になります。

化粧品を「販売するだけ」の場合にはこの許可申請は必要なく、OEMでオリジナルブランドの化粧品を作って販売する場合には、製造元がこの「化粧品製造販売業許可」をとり、販売元は許可を取る必要はありません。

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薬事法

ここで、取扱予定の製品は本当に薬機法(旧:薬事法)が定義する「化粧品」なのか?を理解する必要があります。

薬事法

化粧品に類似のもので、薬用化粧品と家庭用品などがあります。

薬用化粧品ですと「医薬部外品製造販売業」が必要となります。

しかし、家庭用品の場合は薬機法(旧:薬事法)に該当せず「製造販売業」の許可が不要になるなど、同じ化粧品でも似たようなものがあるので、種類に応じた許可を受けなければなりません。

例えば、「保湿用の化粧水」は化粧品に該当しますが、ニキビ改善などの効能効果を表示する化粧水は「薬用化粧品」となり、医薬部外品に分類されます。

薬事法

また、ヘアカラーリング用品では、ヘアマニキュアは化粧品に該当しますが、白髪染めなどのヘアカラーは医薬部外品に分類されます。

逆に、つけまつげ用の接着剤は、化粧品ではなく雑貨などの家庭用品扱いとなるため許可は不要になります。

まずは正しく理解して、薬機法(旧:薬事法)上の「化粧品」の定義を確認することが第一ステップです。

厚生労働省 薬事法等の一部を改正する法律について
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000045726.html
薬事法

2.薬機法(旧:薬事法)上の化粧品の定義

化粧品の定義は、薬機法(旧:薬事法)第2条第3項に以下のように既定されています。

「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚もしくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。

薬事法

つまり、この定義に従うと、化粧品とは以下3点のいずれかを目的とし「塗擦等の方法により、身体に使用するもの」ということになります。

①人の身体を清潔にするため

②美化し、魅力を増し、容貌を変えるため

③皮膚若しくは毛髪を健やかに保つため

上記のうち「③の皮膚若しくは毛髪を健やかに保つ」とは、現状を維持することを指し、「シミ」「シワ」「アトピー」などのトラブルの改善を意味するものではありません。

改善効果を使用目的とするものは「医薬品」または「医薬部外品」に分類され「化粧品」とは異なる分類になりますので注意が必要です。

このように薬機法(旧:薬事法)では「使用目的」と「使用方法」により化粧品を定義しており、成分に関する規定はないのです。

たとえば成分がただの水道水であっても、「保湿をするために肌や髪につけるもの」として販売すれば、それは「化粧品」に分類されることになり、許可が必要となります。

また、単に浴槽のお湯に色や香りをつけるだけのものは家庭用品に分類されますが、肌に潤いを与えたり、肌荒れを防いだりする使用目的の製品は、化粧品に分類されるので許可が必要です。

似たようなもので、つけまつげ用の接着剤は家庭用品ですが、二重まぶた用のノリは容貌を変えるものに該当するので化粧品になるなど、類似した用途でも分類が異なるものはたくさんあります。

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3.化粧品の効能の範囲

 昭和36年2月8日薬発第44号厚生省薬務局長より「薬機法(旧:薬事法)の施行について」という通知が出され、通知中の第1の3に効能が56項目列挙されています。

この56項目を使用目的とするものが、薬機法(旧:薬事法)が定義する「化粧品」ということになります。

化粧品の広告等に使用できる効能効果の表現も、この56項目に限られ、逸脱した表示をした製品は回収の原因となりますので、充分な注意が必要です。

参照:薬発第44号厚生省薬務局長通知 第1の3

56項目

1.頭皮、毛髪を清浄にする

2. 香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える

3. 頭皮、毛髪を健やかに保つ

4. 毛髪にはり、こしを与える

5. 頭皮、毛髪にうるおいを与える

6. 頭皮、毛髪のうるおいを保つ

7. 毛髪をしなやかにする

8. クシどおりをよくする

9. 毛髪のツヤを保つ

10. 毛髪にツヤを与える

11. フケ、カユミがとれる

12. フケ、カユミを抑える

13. 毛髪の水分、油分を補い保つ

14. 裂毛、切毛、枝毛を防ぐ

15. 髪型を整え、保持する

16. 毛髪の帯電を防止する

17. (汚れを落とすことにより)皮膚を清浄にする

18. (清浄により)にきび、あせもを防ぐ ( 洗顔料 ) 

19. 肌を整える

20. 肌のキメを整える

21. 皮膚を健やかに保つ

22. 肌荒れを防ぐ

23. 肌をひきしめる

24. 皮膚にうるおいを与える

25. 皮膚の水分、油分を補い保つ

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26. 皮膚の柔軟性を保つ

27. 皮膚を保護する

28. 皮膚の乾燥を防ぐ

29. 肌を柔らげる

30. 肌にはりを与える

31. 肌にツヤを与える

32. 肌を滑らかにする

33. ひげを剃りやすくする

34. ひげ剃り後の肌を整える

35. あせもを防ぐ(打粉)

36. 日やけを防ぐ

37. 日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ

38. 芳香を与える

39. 爪を保護する

40. 爪を健やかに保つ

41. 爪にうるおいを与える

42. 口唇の荒れを防ぐ

43. 口唇のキメを整える

44. 口唇にうるおいを与える

45. 口唇を健やかにする

46. 口唇を保護する 口唇の乾燥を防ぐ

47. 口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ

48. 口唇を滑らかにする

49. ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき)

50. 歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)

51. 歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)

52. 口中を浄化する(歯みがき類)

53. 口臭を防ぐ(歯みがき類)

54. 歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)

55. 歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)

56. 乾燥による小ジワを目立たなくする

(注 1)例えば、「補い保つ」は「補う」あるいは「保つ」との効能でも可とする。

(注 2)「皮膚」と「肌」の使い分けは可とする。

(注 3)( )内は、効能には含めないが、使用形態から考慮して、限定するものである。

薬事法

この通りの表現にしなければならないというわけではなく、事実に反しない限り認められます。

「みずみずしい肌に見せる」「化粧くずれを防ぐ」「爽快にする」などもOKです。

いかに薬機法(旧:薬事法)を遵守しながら魅力的に表現することがポイントです。

4.成分に関する規制(化粧品基準)

薬機法(旧:薬事法)では、化粧品の成分は「化粧品基準」に違反しないものであれば、各社の企業責任のもとに安全性を確認、選択したうえで配合できます。

化粧品基準には、化粧品成分に関する「配合禁止:配合制限」等が列挙されており、この化粧品基準に違反した成分が配合されている製品は、製造販売することができません。

万が一、出荷してしまった場合は、回収対象となります。

リストは多岐にわたるので、すべて確認する必要があります。

・生物由来原料基準

・特定化学物質の配合禁止

・医薬品の成分の配合禁止

・使用できるタール色素のリスト

・ポジティブリスト

・ネガティブリスト

・その他

参照:厚生省 告示第331号「化粧品基準」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/keshouhin-standard.pdf

5.容器等への記載事項

化粧品の容器には、必ず記載しなければならない法定表示事項があります。

薬事法

①製造販売業者の氏名又は名称及び住所

②名称

製造販売届を提出した販売名を記載しますが、使用できない名称等の規制があります。

受付不可の例

・配合されている成分のうち、特定の成分名称を用いないこと

・医薬品又は医薬部外品とまぎらわしい名称を用いないこと

・他社が商標権を有することが明白な名称を用いないこと

参照:平成17年3月31日薬食審査発第0331015号

たとえば、「ヒアルロン酸ローション」や「オリーブ石鹸等」、配合されている成分のうち、特定の成分名称を販売名に使用できません。また、「漢方○○」「薬用○○」「アトピー○○」なども受付不可です。

③製造番号又は製造記号

④厚生労働大臣の指定する成分を含有する化粧品にあってはその成分の名称

薬事法

参照:平成12年9月29日医薬発第990号

参照:日本化粧品工業連合会 化粧品の成分表示名称リスト

⑤厚生労働大臣の指定する化粧品にあっては、その使用期限

参照:昭和55年9月26日厚生省告示第166号

⑥第42条第2項の既定によりその基準が定められた化粧品にあっては、その基準において直接の容器又は直接の被包に記載するように定められた事項

⑦薬機法(旧:薬事法)第61条第七号の既定により表示しなければならない事項

参照:薬機法(旧:薬事法)第61条

⑧その他

特定の成分を含有する場合には、注意表示、注意喚起の記載をします

参照:平成12年9月29日医薬発第990号

参照:平成18年9月64日薬食安発第0906001号

また、化粧品については、薬機法(旧:薬事法)の既定による表示だけでなく、公正競争規約も遵守が必要です。

・化粧品の表示に関する公正競争規約

・化粧石けんの表示に冠する公正競争規約

・歯みがきの表示に関する公正競争規約

6.広告表現の規制

化粧品の広告は、品質、有効性、安全性を消費者に適正に伝えることが必要です。

そのため虚偽・誇大とならない事実に基づいた適正な情報の提供が行われる必要があります。

参照:薬機法(旧:薬事法)第66条

参照:厚生省 医薬品等適性広告基準、関連通知

化粧品についてその法令や通知の特性に基づいた解説として、日本化粧品広告連合会が作成した「化粧品等の適正広告ガイドライン」があります。

化粧品の広告表現の規制を解説・例示したもので、行政機関も関わっているため実質的に厚生労働省と同じ重みを持ちます。

「化粧品等適正広告ガイドライン」からの一部抜粋

表現できる例:角質層へ浸透/角質層のすみずみへ/髪の内部へ

表現できない例:肌へ浸透/角質層の奥へ/ダメージ肌を修復/アンチエイジングケア/スリミング/セルライト/デトックス/ケミカルピーリング/小じわを解消する

参照:日本化粧品広告連合会 化粧品等の適正広告ガイドライン
https://www.jcia.org/n/biz/gl/01-2/

平成23年7月に化粧品の効能の範囲について改正があり、「乾燥による小ジワを目立たなくする」という表現が認められました。

あくまでも、「乾燥による」「小ジワを」「目立たなくする」に限定されており、加齢によるシワやほうれい線などは含まれず、「小ジワを予防する」「小ジワを解消する」なども認められていません。

参照:平成23年7月21日薬食審査発0721第1号、薬食監麻発0721第1号】参照

薬事法

回収(健康被害発生時、表示事項違反時など)

健康被害の原因となるおそれがある化粧品や、表示事項に違反のある化粧品を出荷してしまったときには、回収を行う必要があります。

回収となってしまった場合

製造販売者は、都道府県の薬務主管課へ「回収着手報告」

独立行政法人医薬品医療機器総合機構へ報告

参照:平成12年3月8日医薬発第237号 医薬品・医療機器の回収について


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