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Flashに頼る時代は終わった!2020年に提供が廃止されるAdobe Flashの歴史と現在

Windows・MacOSなどOSを問わない実行環境、マルチメディアの再生用基盤として生まれたMacromedia Shockwave(マクロメディア ショックウェーブ)そしてそれを元に進化したMacromedia Flash(マクロメディア フラッシュ)は、ネット通信環境の大容量化と高速化に伴い、主戦場をウェブ環境に移しました。

当時は同じウェブコンテンツを見たとしても、ブラウザやOSの違いによってレイアウトが崩れるなどは日常茶飯事でした。

FlashというOSを問わない共通基盤を用いることで、どんな環境でも同じように閲覧できたのでウェブエンジニアやクリエイターの悩みの種であったレイアウト崩れも、Flashを使用すればブラウザごとの調整などから解放されるため非常に重宝されました。

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その後AdobeがMacromediaを買収し、『Adobe Flash』として多くの人が当たり前に使うようになっていったのは言うまでも無いことでしょう。

YouTubeやニコニコ動画など国内外の動画配信サイトも、Flashを用いて動画や音声が配信されていたことを覚えている方も多いはずです。

Flashが普及する以前も独自のタグを利用することで、ブラウザ単体でも音声や動画などを配信・再生することはできました。

ただブラウザごとに異なる実装方法だったため、htmlソースをブラウザごとに用意する必要がありましたがそれらもFlashを導入することでFlash側にそれらの再生管理を一任できるため、動画を用いたウェブコンテンツの作成および配信のハードルが大きく下がったのです。

あまりにハードルが低くなりすぎたために日本ではFlashをベースにウェブサイトを構築することが非常に多くなり、Flashを使う必要のないページ構成でさえFlashを使い閲覧者側のアクセシビリティを損なうこともあったのですが(※)、HTML5が普及を始め、Flashを使わなくても動画の配信や動きのあるサイトが製作可能になってからは次第にFlashを多用するサイトも減っていきました。

※…Flashを使用するとテキストベースでサイトが構成されないため、視覚障がい者用に音声ソフトを使ってウェブページを読み上げることができないなどおもに市役所や公的機関のウェブサイトでFlashが使われることが問題視されました。

またFlashはその多機能さゆえ脆弱性を意図せず内包してしまうことも多く、ブラウザ側の更新だけでなく常にFlash側も更新しセキュリティパッチを当てる必要がありました。

自動更新機能もありましたが、煩雑さからそれらを停止してしまうユーザーも多く、セキュリティの観点からFlashを使い続けることに危機感を訴える人も増えていきました。

そういった理由からブラウザ提供各社はもちろん、MicrosoftやAppleなどのOS業界からも、5年以上前から脆弱性の温床となっているFlashを止めるべきだとAdobe側に通告を出していました。

AdobeもFlashが自社の利益に繋がると考えていたからこそ使い続けられるよう脆弱性の修正などを行ってきましたがFlash以外にもHTML5やWebAssembly、またWebGLなどを用いてブラウザ単体で3DCGなどを描写できるようになります。

マルチメディアコンテンツ再生のためにFlashを使わなくても十分可能になっていき、それに伴いFlashの需要も減っていったのです。

Googleはデスクトップ向けChromeブラウザでのFlashサポートページが20%以下(4年前は80%)に減っていたのを機に、率先してFlashを使わない方向へと舵を切りました。

同様にInternet ExplorerやEdgeの開発元であるMicrosoftや、Firefoxの開発元であるMozillaも、2018年を境に自社のブラウザのFlash対応をデフォルト状態ではオフにするなどの方針を決め時流の流れとブラウザ各社のサポートも得られなくなったことから、2017年7月25日(米時間)Adobeは2020年を目処にFlashを廃止することを決定しました。

2018年に入り新たにインストールされるブラウザのほとんどがFlash機能がオフにされていることで一般ユーザーの使用機会は確実に減り続けています。

ですが日本の場合、Flashに強く依存したコンテンツも依然残っており、例えばブラウザゲームを提供しているメーカーのいくつかはいまだにFlashを使用し続けています。

コンテンツ需要が高く、今後も利用者が望めそうなもの(例:艦これなど)は実際にFlashからHTML5などへの移行作業がなされておりそれ以外のブラウザゲームコンテンツも需要の高いものから、Flash以外のプラットフォームへの移行が加速すると思われます。

そういった移行作業のできない(あるいはその為に割くリソースのない)中小の業者、教育機関などが2020年までFlashでのコンテンツ配信を続けるであろうことも鑑み、Adobeはそれらを利用するユーザー側がFlashの脆弱性で不利益を被らないように、2020年の提供終了までは、Internet Explorer、Edge、Firefox、Chromeらの主要ブラウザやWindows、MacOSなどのメジャーOS上に限りFlashサポートを継続し、セキュリティパッチも提供することを予定しています。

利用者側である我々もそういったことを踏まえ、最新のHTML5やWebAssemblyでコンテンツを配信するサイトに乗り換えたりAdobe Flashをどうしても使い続けねばならない場合はセキュリティパッチが公開されたのならしっかりと更新し、常に脆弱性の修正を心がけるよう注意を払う必要があるでしょう。


ライター名:とぅるぶら
ネットの海を揺蕩い、文字書き、レビュー、リライト作業などを主に行っています。
記事の出来は提供された情報に大きく左右されるので、情報元の厳選には気を遣っています。





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