ビジネスにもプライベートにも使えるストレージサービス
インターネット上でユーザーがファイルを保存できるオンラインストレージサービスは、DropboxやGoogleドライブなど、多くのサービスが存在します。
その中でもMicrosoftのOneDrive(ワンドライブ)は、ビジネス・プライベートを問わずに便利に使うことができるストレージサービスとして定評があります。
OneDriveは無料プランで5GB利用可能
MicrosoftのOneDriveを利用するためには、まず最初にMicrosoftのアカウントを作成する必要があります。アカウントを作成すると無料でOneDriveが使えるようになります。
無料プランでは5GBまでOneDriveのストレージを使用することができます。有料プランになると50GBから1TBまでストレージが増量されます。
無料プランの5Gでも通常の利用であれば十分な容量だと思いますので、最初は無料プランを選択し、その後の使用状況を見ながら有料プランに変更するかどうかを検討していけば良いでしょう。
法人が利用できるビジネスプランも用意されています。
WindowsだけでなくMacでも使える
他のオンラインストレージサービスと同様に、OneDriveはさまざまなプラットフォームで利用することが可能です。
WindowsだけではなくMac用にも専用アプリが用意されているので、WindowsはもちろんMacからも、ストレージサーバー上のファイルに簡単にアクセスができます。
WindowsやMacの場合、OneDriveのフォルダをオンラインストレージ上にあるフォルダと意識する必要はありません。
ファイルに変更があれば自動で同期されるので、ローカルのフォルダと同じように使うことができます。
ファイルの編集作業や追加、削除に関しても、ローカルフォルダ内のファイルを扱うのと同じような感覚で操作をすることができます。
Windows10ではOneDriveのオンデマンドダウンロード機能が利用できる
Windows 10のCreators Updateにより、OneDriveでファイルのオンデマンド機能を使うことができるようになりました。
オンデマンド機能は、ファイルやフォルダ毎に最初にダウンロードしておくか、オンデマンドでダウンロードするかを選択することができる機能です。
オンデマンド機能がない場合、オンラインストレージ上のOneDriveフォルダの中身はそのままWindows PCのOneDriveフォルダにダウンロードされます。
ところがこの仕様だと、オンラインストレージ上のOneDriveフォルダとローカルのOneDriveフォルダが同じ容量だけ必要になってしまいます。
PC上の容量が少ない場合はそれだけストレージを圧迫することになり、同期するフォルダを制限する必要がありました。
Creators Update済のWindows PCの場合は、オンデマンド機能を使ってストレージ容量の消費を抑えることができようになります。
従来のように全てをダウンロードする設定にしておくこともできるので、ストレージ容量に応じて使い勝手の良い設定にすることが可能です。
オンデマンド機能を利用すると、OneDriveのオンラインストレージ上にあるファイルは全てWindows PCのOneDriveフォルダの中に存在しているように見えます。
しかし、これはファイル名が確認できるようになっているだけで、実際はファイルを使うときに初めてダウンロードされる仕組みになっているのです。
オンデマンド機能の追加により、Windows PC側で必要になるストレージの容量は今までよりも大幅に少なくて済むようになりました。
ただ、便利なオンデマンド機能にもいくらかの制約があります。
インターネット接続が利用できないときには、OneDriveのファイルを開くことができません。
これを回避するためには、あらかじめ特定のファイルやフォルダについてはWindows PCにダウンロードしておく設定にする必要があります。
エクスプローラー上でファイルの保存をオンデマンドにするかローカルにするかを切り替えることによって、ファイルやフォルダ単位でローカル保存ができるようになります。
ダウンロードが必要なファイルはあらかじめローカルストレージにダウンロードする設定にしておけば、ネットに接続していない時でもファイルにアクセスできるようになります。
スマートフォンでOneDrive上のファイルの操作をする
iOSのiPhone、iPadやAndroidのスマートフォンやタブレットでは、専用のOneDriveアプリを無料でインストールすることができます。
スマートフォンにOneDriveアプリをインストールすることによって、Windows PCのオンデマンドのファイル操作と同じように、スマートフォンからファイルを扱うことができるようになります。
OneDriveアプリではファイルを閲覧・編集したいときだけスマートフォンやタブレットダウンロードされる仕組みになっているので、必要以上にストレージを消費することはありません。
PCと違ってストレージ容量が少ないスマートフォンでは必須のオンデマンド機能です。
スマートフォン側にファイルに対応したアプリがインストールされていれば、そのまま編集もできるので、外出先でスマートフォンから仕事用のファイルを確認することも簡単にできます。
iOS、AndroidともにMicrosoftのWordやExcelのアプリは無料で提供されているので、これらをインストールしておくとOneDrive上のファイルをPCと同じように編集することができます。
WEBブラウザからもOneDrive上のファイルにアクセスできる
使い勝手はOneDriveの専用アプリには劣りますが、専用のOneDriveアプリがない場合でも、WEBブラウザ上からOneDrive上のファイルにアクセスすることは可能です。
例えば外出先で自分のPCがない場合、ネットカフェなどからWEBブラウザを開いて自分のOneDriveのフォルダにアクセスし、ファイルを扱うこともできるのです。
ファイルの共有や一般公開もできる
OneDrive上のファイルにアクセスできるのはアカウントユーザーだけですが、設定を変更することで、特定の人との共有ができたり、一般公開をすることが可能になります。
共有機能を使うことによって、社内の複数の人間が同じWordやExcelのファイルを編集するような作業もできるようになります。
別の人が編集をした結果はリアルタイムで反映されるので、迅速に仕事が進みます。
OneDriveはMicrosoftのオンラインストレージサービスなので、Windows PCに最初から組みこまれていて、すぐに使い始めることができます。
また、WordやExcelとの連携に強いので、Windowsユーザーでしたら使っって損はないストレージサービスでしょう。
スマートフォンにOneDrive専用アプリをインストールしておけば、会社ではWindows PC、出先ではスマートフォンと、場所を気にせず閲覧や編集ができます。
いろいろなオンラインサービスがある中でも、特におすすめできるサービスです。
Microsoft公式サイト/OneDrive
https://onedrive.live.com/about/ja-jp/
ライター名 :杉田
プロフィール:小規模IT系企業の総務・経理を担当。最新のIT情勢から、これからの企業のあり方、インターネットと社会との関わりかたを俯瞰して見据える。