GOM Playerの使い方:マスター編
Gomplayerは、操作性が魅力の動画再生ソフトです。
使い勝手の良さゆえに利用するファンも多く、コーデック内蔵の動画再生ソフトとしては既に定番です。
過去には、GOMのアップデート環境を悪用したウィルス問題が発生したこともありましたが、今ではその問題も解決され、安全なソフトと認識されています。
今回はGOM Playerのインストールや環境設定、上手な使い方まで詳しく解説します。
GOM Playerのインストールと使い方
GOM Playerは、以下公式サイトよりダウンロードしてください。
GOM Player公式サイト
http://www.gomplayer.jp/player/
exeファイルをダウンロードしたら右クリックし、デバイス管理者として実行を選択してください。
インストール方法は公式サイトで詳しく説明されています。参考にするのも良いでしょう。
GOM Player公式サイト/インストールガイド
http://www.gomplayer.jp/player/howto/install.html
環境設定:一般
GOM Playerのインストールができたら、使い始める前に環境設定を行いましょう。
GOM Playerを使い勝手の良いソフトにするためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
まずは「一般」タグでは、上図の赤囲い部分に留意しましょう。
GOM Playerの同時複数起動は、画面が緑色になったり、酷いときにはデータが壊れることもあります。
複数の動画を再生させてトラブルになりそうな時には、再生枚数を減らすか、WEBブラウザやキャプチャソフトなどFlashや映像に関するプロセスをすべて停止させてください。
それでも直らないときには、グラフィックドライバーを再起動し、デバイスを再起動させてください。
環境設定:映像
次に「映像」のチェックポイントです。
インターレースは、普通の動画を見る場合には「解除する」で結構です。
DVDリッピング動画や制作動画で、インターレースを確認する必要がある人は、解除しないを選択しておきましょう。
環境設定:オーディオ
「オーディオ」は、使用ステレオのタイプやイヤホンの有無などにもよって、適切な設定が異なります。
Directサウンドなど、お使いのシステムごとに選択すべき音源を選択しましょう。
パソコンにイヤホンを差し込んで使う場合などは、ヘッドジャックからの音量が小さいので「増幅」はチェックを入れておいた方が無難です。
イコライザについては自由ですので、好き嫌いで選んで頂いて構いません。
環境設定:AC3/オーディオ
オーディオ設定の中でも「AC3」について特記しておきます。
先ほども申し上げた通り、パソコンで音源を再生した時には、音が小さくなりがちです。
あらかじめ+20dbにしておくと、快適な音量で視聴できます。
ちなみに私は、AC3に関してはGOM経由ではなく、システムへAC3をインストールしています。そのため、AC3のチェックは外しています。
環境設定:フィルタ
フィルタ設定に関しては、通常の人であれば推奨設定の「自動で選択」を選ぶことをおすすめします。
Windows ASF やWindowsメディアは、システム側コーデック選択ですので、不慣れな人は面倒かもしれません。
ちなみにGOMのフィルタを使用するは、GOM内蔵コーデックを使います。
私自身は、フィルタはすべてOS側のシステム・コーデックを使っているので、GOM環境はすべてチェックを外しています。
例外としてoggのみ、GOMを使用しています。
環境設定:コーデック
前項の繰り返しにもなりますが、ここの設定も、私自身はoggのみGOMで使っています。
それ以外はシステム側コーデックを使うので、GOMのチェックは外しています。
環境設定:停止フィルタ
一般的なGOM Playerの使用であれば、この設定項目はあまり気にしなくても構いません。
もし動画が再生できない時には「高速」のチェックを外すと再生できることもあります。
環境設定:カスタマイズ
「優先順位」とはメリット値のことです。
『FFFFFFFF』が最高値で、一番優先順位が高くなっています。
パソコンが動作する際には、動画編集や動画再生などのソフトをインストールするたびに、メリット値の奪い合いが生じています。
各ソフトとも、動作しなくてクレームが起きることを回避するために、勝手にシステムメリット値を変更しています。
概要の説明は致しましたが、通常のGOM 使用であればカスタマイズ項目は設定しないで結構です。習熟度が高い上級者レベルになってからカスタマイズは考えましょう。
環境設定:関連付け
メディアファイルの再生をGOMに関連付けておくと、各メディアをダブルクリックした時に、GOMで優先再生させることができます。
関連付け設定をしておくと、メディアファイルのアイコンもGOMになるのでわかりやすいですね。
ただし、その後に他のPLAYERなどをインストールすると、関連付けが取り消されてしまいます。
GOMの関連付けに戻したい場合には、GOMを再インストールしなおすか、Windowsコントロールパネルの関連付け変更を行ってください。
ファイル関連付け変更ソフトなどを利用するのも良いでしょう。
ffdshow:ビデオデコーダ設定
複数のコーデックをまとめてインストールできるパックには
CCCP、ffdshow、Lavsplitterなどがあります。
インターフェースが英語である点に問題がなければ、LAVあたりも便利ですね。
私自身は、ビデオデコーダー設定ではカスタマイズ性を重視してffdshowを使っています。
上記画像はffdshowのビデオデコーダー設定画面です。
ffdshowでは、DivXは無効にしています。FLVやMpeg1に関してはffdshowを使用するので、libavcodecを選択しています。
もし同様の設定をされる方がいるようでしたら、libavcodecを選択した場合、GOM側は無効にすることを忘れないでくださいね。
ffdshow:オーディオデコーダ設定
オーディオデコーダ設定は、先ほどのビデオデコーダ設定と同様に進めます。
ベット:スタート>プログラム>ffdshow>オーディオデコーダ設定から設定が行えます。
ffdshow:DXVA
DXVAはハードウェア(GPUプロファイル)デコード設定です。
GPUが対応するコーデックは、プリファイル内で一致した場合、GPUハードウェア再生ができます。
この設定を行うことによって、パソコンのCPU負担がほぼなくなりますが、中には再生異常を起こす場合もありますので、その際は設定を外してください。
VC1のチェックは入れたままで結構です。
ffdshow:DXVA ONの場合とOFFの場合
上記のDXVAをON・OFFにした場合の、同じ動画のCPU使用率を比較してみましょう。
DXVAがONの場合
DXVAをONにすると、CPU使用率は7%くらいに減少します。
DXVAがOFFの場合
DXVAをOFFにすると、CPU使用率は11%に上昇します。
動画によっては70%から一気に10%へ下がるなど、大きな効果が生まれます。動作が軽くなったり、WEB閲覧が楽になります。
PCスペックが低い場合にはDXVA設定を有効的に活用すると、快適に利用できます。
繰り返しの注意にはなりますが、DXVAをONにして動画が再生できなかったら、DXVAをOFFに戻してくださいね。
最後に
記事タイトルでは「初心者でも扱いやすい」と謳いましたが、基本的にはGOM Playerはパソコン映像_中・上級者向けソフトです。
初心者でも扱えないことはないですが、かなり難儀はするでしょう。
初心者向け動画再生ソフト
パソコン初心者の方には、VSO Media Playerをおすすめします。
VSO Media Player
http://www.vso-software.fr/products/downloader/vso-downloader.php
カスタマイズ性は全くなく、ちょっと慣れてくると不便極まりないソフトですが、再生できないというトラブルはほとんどありません。
どんなコーデックでも大丈夫でしょう。
中級・上級者向け動画再生ソフト
中級・上級の方には、今回の主役GOM Playerをおすすめします。
GOM Player
http://www.gomplayer.jp/player/
操作性とカスタマイズ性のバランスも良く、DVD制作者にはチェック環境としても優れています。
初心者&上級カスタマー向け動画再生ソフト
全くの初心者の方、また、上級カスタマーの両方におすすめできるのがVLC Media Playerです。
VLC Media Player
http://www.videolan.org/
VLC Media Playerはインストール状態のデフォルト設定で、どんな動画でも再生できてしまいます。
その反面、カスタマイズしようと思うと設定事項がやたらと多く、かなり習熟していないとカスタマイズの意味を理解することすら大変です。
一度設定変更したら戻すのも大変なので、パソコン中級程度は避けておいた方が無難でしょう。
GOM Playerの注意点
GOM Playerを中級者・上級者向けとしているのは、環境設定により動画が再生できないケースがあるからです。
Windows環境で説明すると、初期は動画の再生に必要なコーデックが数種類しかOSに入っていません。
現在、多種多様なコーデックが世にはあふれています。
全てのコーデックを再生させるには、OSシステムへ全てのコーデックをインストールするか、あらかじめコーデックを内蔵する再生ソフトを使う必要があります。
上記で紹介した「VSO」「GOM」「 VLC」 は、いずれもコーデックを内蔵しています。
しかし、動画PLAYER内蔵のコーデックを使用するか、システム側のコーデックを使用するかの選定は、ユーザーに託されているのです。
ですからデフォルトで内蔵コーデックしか使えないVSOは、パソコンに不慣れな初心者でも迷うことなく扱えます。
新型コーデックが登場した際には、配布サイトで更新すれば簡単に手に入ります。
一方GOMやVLCは設定により再生できない動画があるので、ある程度の知識が必要になります。
ですが、その知識さえ得てしまえば、自分の望むカスタマイズができるので、より一層快適に使用できるでしょう。
GOM Player公式サイト
http://www.gomplayer.jp/player/
ライター名 :杉田
プロフィール:小規模IT系企業の総務・経理を担当。最新のIT情勢から、これからの企業のあり方、インターネットと社会との関わりかたを俯瞰して見据える。