ビジネスユーザーも多数のオンラインストレージ「DropBox」
Dropboxは、米Dropbox, incが運営しているオンラインストレージサービスです。
オンラインストレージとは、ネット上のHDDやUSBメモリとイメージすると分かりやすいでしょう。つまりネット上にデータを置き、どこからでも閲覧やダウンロードができるサービスのことです。
パソコンやスマートフォンにあるファイルをDropboxに置くことで、ファイルが自動的にオンラインストレージ上にバックアップされ、他のデバイスと同期や共有をすることが可能になります。
USBドライブや外付けハードディスクなどを持たずに済ませることが出来るアプリと考えれば、分かりやすいのではないのでしょうか。
公式サイトでは、Windows、macOS、Linux、iOS、Android、Blackberry、Kindle Fireにクライアントアプリを提供しており、ウェブからもアクセスが可能となっています。
つまり、アプリをインストールしたPCやスマホはもちろんのこと、ネットに繋がる環境であればどこでも、ファイルを取り出したり、編集・保存・共有といったことができます。
デスクトップアプリケーションの利用
Dropboxを利用するための一番基本的な方法は、パソコンにDropboxアプリをインストールすることです。アプリをインストールすると「Dropbox」のフォルダが作成されます。
そのフォルダに置いたファイルは自動的にネット上のオンラインストレージに保存され、変更した場合も自動的にデータが更新されます。
このアプリを複数のパソコン、例えば自宅とオフィスのパソコンにインストールすると、自宅パソコンのDropboxフォルダとオフィスのDropboxフォルダが自動的に同期され、常に同じ内容に更新されます。
データを持ち運ぶときに、USBメモリなどにデータをコピーする必要もなくなります。
スマホアプリ、ウェブからも利用できる
Dropboxはスマホアプリもあります。また、アプリをインストールせず、ウェブから利用することも可能です。ネットに接続できる環境ならどこでもDropbox内のファイルの閲覧・編集・保存ができます。
もちろん、常にファイルは自動的に同期されて最新の状態に保たれますので、他のデバイスにあるDropboxフォルダの中身は常に同じ状態になっています。
つまり、どこにいても、どのデバイスであっても、Dropboxの中身はどこでも一緒というわけです。
簡単に他のユーザーとのデータ共有ができる
Dropbox内のフォルダやファイルは、他のDropboxユーザーと共有することができます。
共有するように設定したフォルダやファイルは自動で保存や更新がされますので、複数のユーザー間で常に同じ状態のファイルが共有できます。
メールでファイルを送りあったり、USBメモリに入れて手渡しなどをしなくても、Dropboxを経由すれば全員が同じ資料を閲覧・編集できるということです。
また、Dropboxを使っていないユーザーとも共有が可能です。
Dropbox内のファイルやフォルダに、外部からアクセスできるリンクを作成でき、そのURLから閲覧やダウンロードをすることができます。
この方法は相手にURLを教えるだけの手軽な方法ですので、秘匿性のデータを扱うには注意が必要ですが、差しさわりのないデータであれば便利な方法です。
大容量のファイルをメールで送るには、データ容量の制限がかかることがありますが、Dropboxであればデータ容量を気にせずにファイルを渡すことが出来るメリットがあります。
ファイルの復元とバージョン履歴
DropboxではDropboxフォルダ内が常に最新の状態に保たれますが、削除したデータや変更したデータを復元したり、古いバージョンのデータを参照したりすることもできます。
誤って削除してしまったり、ファイルを書き換えた後に古いデータが必要になった場合でも、一定期間さかのぼってデータを戻すことができます。
一般的なソフトなどでは削除データや更新前のデータを元に戻すことは難しい場合が多いですが、Dropboxフォルダ内の保存データならば一定期間保護されているので、安心して作業が進められます。
Dropboxの料金設定
現在Dropboxでは、2GBまで無料で使用することができます。また、Dropboxを使っていないユーザーを招待すると500MBのボーナスが貰え、最大18GBまでが利用可能です。
有料サービスでは、個人向けのPlus、Professional、チーム向けのStandard、Advancedの4種類と、Enterpriseが提供されています。
個人向けプランでは、1TBの容量が利用可能で月1,000円から。チーム向けプランでは2TBのStandardが月1,250円、必要に応じて容量の変更も可能なAdvancedは、月2,000円から利用可能です。
それぞれのプランごとに、容量だけでなく提供されるサービスも異なります。必要に応じて適切なプランを選択しましょう。
特にファイルの復元機能については、プランによって保護される日数が違います。バックアップを重視するユーザーは、ファイル保護日数を確認した上で、最適なプランを選ぶことをおすすめします。
手軽に高機能を実現するDropbox
Dropboxの最大のメリットは、その手軽さにあるでしょう。インストールして作成されたフォルダにデータを入れるだけで、後は自動的にバックアップ・アップロード・ダウンロード・更新をしてくれます。
複数のデバイスでも常にDropboxの中は同じ状態になっていますので「データを忘れた」とか「バックアップしてなかった」などの心配をする必要がありません。
共有設定されたフォルダやファイルを持つユーザーは、何も気にしなくても常に同じデータがDropbox内にある状態が作られます。
また、インターネット環境があればウェブやスマートフォンからのアクセスも可能ですので、USBメモリや外付けハードディスクを持ち歩く手間からも解放されます。
ビジネスのためにファイルを同期することももちろんですが、家族や友人などと写真や動画を共有するなどの個人的な使い方も気軽に出来ます。
特別なアプリや難しい機能を使うことなく使用が可能なところも大きなメリットです。
普段のパソコンやスマホの利用で、手軽にバックアップや同期・共有をしてくれるDropboxは、データ管理の煩わしさから解放される以上の機能が提供されているるサービスだと言えるでしょう。
Dropbox公式サイト
https://www.dropbox.com/
ライター名 :杉田
プロフィール:小規模IT系企業の総務・経理を担当。最新のIT情勢から、これからの企業のあり方、インターネットと社会との関わりかたを俯瞰して見据える。